書名：同化と他者化

著者：岸　政彦 著 　

出版社：ナカニシヤ出版

価格：3,960円（3,600円＋税）

発行日(重版日)：2013年02月

ISBN：9784779507236 (4779507235)　

内容情報

復帰前、「祖国」へのあこがれと希望を胸に、本土へ渡った膨大な数の沖縄の若者たち。しかしそれは壮大な「沖縄への帰還」の旅でもあった――。　一九五七年にきわめて小さな規模から始まった本土就職は、その後七〇年代にむけて急激に増加していく。「もうひとつの復帰運動」としての戦後の本土移動は、「祖国」日本に大きな夢と希望をもった人びとによって担われたのだが、そうした人びとのほとんどはのちに沖縄にＵターンしていった。沖縄から来た若者たちは、結局はやがて沖縄に帰っていったのである。この雪崩のような民族大移動は、いったいどのような意味のものだったのか。それは沖縄の人びとの人生やアイデンティティにどのような影響をもたらしたのか。あるいは、沖縄と日本との複雑な関係をどのように変えたのか。（「結論」より）